回避とは、依存との対義語として使われます。
回避性人格障害とは、自信のなさや無力感から、
対人関係を回避する人格障害です。
幼児期の万能感からいつまでも抜け出せず、
自分が傷つくことに必要以上に回避的になります。

社会的な制止、不適切感、否定的な過敏反応は、
以下のうち、四つ以上で示されます。

1)批判、否認、拒絶、恐怖のために重要な出会いを避けたり、
  仕事をしようとしない。
2)好かれていると自信がなければ人と出会えない
3)恥、またバカにされることを恐れ、親しい仲でも遠慮する
4)批判、拒絶に心がとらわれている
5)不適切感のために新しい人間関係ができない
6)自分は社会的に不適切である、長所がなく人より劣っている
7)恥ずかしさのため、危険をおかしたり、
  新しい活動にかかわることが異常なほど引っ込み思案である


    
批判への過剰な反応として一例をあげましょう。
☆ある男性が、修士院生二年目になったころ、
 研究室に出てこなくなったため、本人のカウンセリングが始まる。
 事情を聴くと他人が優秀にみえ、学部時代より自信を失い、
 馬鹿にされないかとビクビクするようになってきた。
 視線恐怖、赤面恐怖も始まり、
怖いと言う理由で授業を回避する。
 
指導教師によれば、本人の成績は優秀で、
 何故そんなに自信がなくて、
 弱気なのか理解に苦しむということでした。
 分かってきたことは、
 小さいころから秀才で褒められることになれきっていた。
 挫折や失敗を知らず、
 本当の自分を知られることの敗北感、恐怖があった。
    
 この過剰な期待と完全欲求の束縛からの解放が、
 治療の目標となりました。
 集団精神療法で、このような悩みは自分だけではないことを、
 理解して孤立感から脱却できたことが、
 重要な転機となり、現在は民間会社で活躍中です。



どうでしょう? 私にも当てはまる・・
そう感じた方もおられるのではないでしょうか?
結局、人間は完全な存在ではない、
子供のころのような、万能感(何でも出来る)を、
現実にはもっては生きれないのです。
そのことに気づくことが回復の一歩でした。

失敗や挫折は、成功するには必要不可欠な過程といえます。
しかし、現在の若者は幼少期からの不満挫折を知らず、
母子一体の環境で育つことが多かったようです。。
依存、または回避的傾向が多くなって人格障害となってしまう、
また、人生の価値が曖昧でカルトの誘惑や、
自分を飾ることのみに奔走していきます。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年7月  >>
293012345
6789101112
13141516171819
20212223242526
272829303112

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索